近年、ペットの需要が高まり、賃貸物件にお住まいの方でもペットを飼われている方が増えています。しかし、ペット可の賃貸は物件数が少なく、なかなか希望に合うお部屋が見つからないのが現状です。
そのような状況でトラブルになりやすいのが、ペットが禁止されている賃貸物件での無断飼育です。実際に無断飼育が発覚してしまったら、一体どうなるのでしょうか?
本記事では、ペット禁止の賃貸でペットを飼った場合に発生する違約金や原状回復費の相場、ペット可賃貸を探すポイントについてご紹介します。
ペット禁止の賃貸で
飼育が発覚したらどうなる?
賃貸物件のなかには、ペットの飼育を禁止している物件が多くあります。そのような物件で、ペットを無断で飼育すると契約違反にあたります。
本章では、ペットの無断飼育をした際に、どのような措置が取られるのか詳しく説明します。
賃貸契約書の内容によって対応が異なる
ペット禁止の賃貸で、ペットを無断で飼っていた場合、発覚すると法的・金銭的なリスクが発生します。この際、重要な判断基準となるのが、賃貸契約書の内容です。
契約書に「ペットの飼育禁止」や「違約金の支払い、即時退去」などが明記されていれば、入居者は原則としてその内容に従う義務があります。
特に、強制退去が明記されていれば、発覚と同時に退去を求められることもあります。また、強制退去の条項がなかったとしても、多くの場合「違約金の支払い」に関する規定は盛り込まれており、契約違反として金銭的な責任が発生することになります。
違約金の金額は契約時に定められていることもあれば、室内の損傷やにおいなど、ペットによる影響の程度によって変動するケースもあります。
違約金と原状回復費が請求されることが
多い
違約金が発生した場合、原状回復費をセットで請求されるケースが多いです。原状回復費とは、賃貸物件を入居前の状態に戻すための費用です。
例えば、壁紙や床のひっかき傷、ペットのにおいなど、破損・汚損をきれいにするための原状回復費に関しては、請求が発生するケースがほとんどでしょう。
ペット禁止の賃貸では、破損・汚損のチェックが厳しく、クリーニングが徹底されることが多いので、費用が高額になるリスクが高いです。
なお、ペット可の賃貸であっても、原状回復費が発生する場合があります。ただし、ペット禁止の賃貸に比べると、審査や請求基準は緩やかな傾向があります。
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ペットを無断で飼育した際の
違約金相場
ペット禁止の賃貸で飼育をしていた場合、その違約金は家賃の1〜3か月分が相場となります。
住んでいるお部屋の家賃を8万円と仮定すると、違約金を家賃3か月分支払う場合、24万円程度の費用が発生することになります。
また、前述しましたが、原状回復費も請求になるケースがほとんどですので、室内の損傷の状況によっては、さらに費用が高額になることに注意しましょう。原状回復費用の相場については、次章で詳しくご紹介します。
貸主との信頼関係によっては猶予がある
場合も
ペット禁止の賃貸で飼育が発覚した場合、契約違反となり、即刻退去を命じられる可能性があります。
しかし、貸主との信頼関係が残っていれば、誠実に対応することで話し合いによる解決の余地があるかもしれません。
例えば、ペットの飼育をやめて謝罪をすれば、強制的な退去を免れる可能性がありますが、その場合、一緒に暮らしていたペットを手放すことになってしまいます。
そうなれば、引き取り先や里親をすぐに見つける必要があるでしょう。
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ペットに関する
原状回復費用の相場
ペット禁止の賃貸でペットを飼っていた場合、破損・汚損などの修繕のため、原状回復費を請求されることがほとんどです。
本章では、修繕費用の相場について、ケースごとに詳しくご紹介します。
原状回復費用は損傷レベルと物件によって
加算される
ペットによる破損・汚損がある場合、その程度や部屋の広さ、素材のグレードなどによって、修繕費用は変動します。以下は主な修繕項目ごとの費用相場です。
壁紙(クロス)の張り替え
爪による引っかき傷やマーキング、排泄による汚れが主な原因
・相場:1㎡あたり750〜1,500円程度
・6畳:約4〜6.5万円
・8畳:約4.5〜7.5万円
・洗面所・キッチン:各4万円前後
・トイレ:1〜3万円
畳の修繕(和室)
爪や排泄による汚損・劣化が主な原因
・相場:1畳あたり4,000〜4万円
(素材により差が大きい)
※6畳をすべて新調する場合では最低2万4,000〜最高で24万円ほどかかります。
柱の補修・交換
猫の爪とぎ、犬のかじり跡などが主な原因
・新品交換:5〜10万円程度
・部分補修:1〜6万円程度
ペット特有の消臭対応
排泄物のしみ込みや体臭の定着が主な原因
・6畳:1〜1万5,000円
・8畳:2〜3万円
・8〜15畳:4〜6万円
※専門業者による消臭作業が必要なことがあります。それでもにおいが完全に取れない場合は壁紙・床材の全面張り替えが必要になり、40万円前後の費用が発生することも。
ペット可の賃貸を探す
3つのポイント
安心してペットと暮らすためには、きちんとペットの飼育が認められている賃貸物件を選びましょう。本章では、ペット可の賃貸を探すポイントを3つご紹介します。
ペット可の賃貸に特化した不動産会社を
利用する
ペット可の賃貸は、通常の賃貸に比べて選択肢が少なく、相場も把握しにくいため、お部屋探しに時間がかかることがあります。
そんなときは、ペット可の賃貸に特化した不動産会社を活用するのがおすすめです。選択肢が豊富なため、ご希望に合うお部屋が見つかる可能性が高くなります。
なお、弊社の「部屋まるペット」では、東京・首都圏にあるペット可の賃貸を多数ご紹介しております。知識が豊富なスタッフがご案内いたしますので、お部屋探しに不安がある方も安心してご相談ください。
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ペットと暮らせる賃貸物件の種類を理解
する
ペットと暮らせる賃貸物件は「ペット可物件」「ペット共生型物件」「ペット相談可物件」という3つの種類に分かれています。
ペット可物件は、イメージしやすい形であり、ペットの飼育が認められている通常の賃貸物件を指します。
一方、ペット共生型物件は、ペットと暮らすことを前提として設計された物件のため、散歩後に足を洗える水道など、ペットとの暮らしを快適にする設備が整えられていることが多いです。
また、ペット相談可物件は、入居前に大家さんや管理会社に飼育したいペットの種類や数を相談し、許可をもらったうえでペットと入居する物件です。
お部屋を探す際は、これらの言葉を目にする機会も多いため、この3種類の違いを理解しておくことで、スムーズなお部屋探しにつながります。
原状回復リスクに備えて「保険」に加入
する
ペット可の賃貸でも、退去時には破損・汚損による原状回復費が発生するケースがあります。
そこで、ペットによる損傷に対応した保険に加入しておくことで、費用の負担を軽減できる場合があります。
通常の火災保険だとペットによる損傷は対象外となるため、「ペット対応型の特約保険」や「家財保険」などを検討するのがポイントです。
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まとめ
本記事では、ペット禁止の賃貸でペットを飼育した際の違約金・原状回復費相場や、ペット可賃貸の探し方をご紹介しました。
ペットを無断飼育していた場合、違約金と原状回復費がセットで請求されることが一般的です。違約金は家賃1〜3か月分が相場となっており、20万円以上のお金が必要になるケースも十分に考えられます。
また、原状回復費も高額になるケースが多く、壁紙やフローリング、畳などを修繕するために数十万円が請求される可能性があります。引っ越しの費用や次の物件の契約費用などでもお金が必要になるため、金銭的にも精神的にも負担がかかってしまいます。
そのため、ペットと一緒に暮らしたいとお考えであれば、必ず飼育が認められたお部屋を探すことが重要です。
ペット可賃貸をお探しの方は、ぜひ「部屋まるペット」にご相談ください。
東京・首都圏でペットと暮らせる賃貸物件を多数取り扱っているので、豊富な選択肢を比較しながらお部屋探しが可能です。
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