新築賃貸物件の綺麗な内装・外観、充実した最新設備に多くの人が魅力を感じたことがあると思います。しかし、新築賃貸は高いというデメリットから選択肢に入れない方もいるかもしれません。
今回はそんな新築物件、特に新築賃貸と、それに近い物件である築浅賃貸を比較して、違いやメリット、デメリットについて解説していきます。
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新築の定義は国土交通省によって明確に決められています。
新築とは、「建物が完成してから1年以内であること」「未入居（誰も使用したことがない）であること」の両条件を満たす物件だとされています。築1年以内で既に誰かが住んでいたことがある物件やこれまで誰も住んだことのない物件でも築3年の物件は新築には該当しません。
きれい
新築賃貸の魅力は、とにかくきれいである点です。まだ誰も使用したことがない物件なので、内装や外観はもちろんきれいです。そのため整った新しい環境で新生活を始めることができます。また、スマートホーム機能や省エネ設計など、現代のライフスタイルに合わせた快適な住環境が整っています。これにより、日々の生活をより便利に、そして快適に過ごすことができます。
設備が新しく安心
新築賃貸は様々な最新の設備があります。
電気設備に関しては、IH式コンロ、オール電化、浴室乾燥、オートバス、床暖房、温水便座などが備わっている物件があります。
セキュリティ面では、エントランスのオートロックや、モニター付きインターフォン、防犯カメラがあります。防犯対策がしっかりと行われているので、特に一人暮らしの方や女性の方、小さなお子様がいらっしゃるご家庭には安心です。そのほかにも、ウォークインクローゼットや精度の高い断熱・防音設備、無垢材を取り入れている物件もあります。
同じ物件でも好きな部屋を選べる
新築賃貸は入居者を一斉に募集するので、同じ物件でも好きな部屋を選ぶことができます。
気に入った物件のなかから、さらに部屋の階数や間取りを選べますし、角部屋といった条件なども考えられます。これは新築賃貸の大きなメリットです。
入居後のミスマッチ
新築賃貸は建築中に入居者を募集することがあり、建物の完成を待っていると入居者が決まってしまう可能性があります。しかし急いで引っ越しを決定すると、内覧ができないまま入居することになってしまいミスマッチが起こることがあります。人気の新築賃貸でも焦らずに物件についてよく調べることで入居後のミスマッチを減らすことができます。
また、新築賃貸は周辺環境がまだ整備されていないことがあります。特に新興住宅地の場合、近隣に商業施設や公共交通機関が少ないこともあるため、生活の利便性に影響が出る可能性が高いです。
入居後の欠陥や不具合
実際に住み始めてからでないとわからない設備の欠陥や不具合が生じる場合があります。
一般的には、雨漏りや主要な木部の腐食(屋根や柱、梁など)、シロアリの被害(床下、土台など)、給排水管の故障などが挙げられます。これらは修理費用が高いことが多く、入居後の予算に大きな影響を与える可能性が高いです。そのため、契約前には物件の保証内容をしっかり確認し、可能であれば第三者機関による検査を受けることも検討しましょう。
シックハウス症候群
シックハウス症候群とは、建材に含まれる化学物質によって引き起こされるめまいや、湿疹頭痛といった体調不良になってしまうことです。とくにアレルギー体質の方は注意が必要となります。
新築物件では、最新の建材や技術が使用されているため、シックハウス対策が施されていることが多いですが、すべての物件がそうであるとは限りません。そのため、入居前に使用されている建材や施工方法について確認することが重要です。
築浅物件とは、誰かが入居したことがある物件で、築年数がまだ浅い物件です。 新築物件とは違い、築浅物件は築年数での明確な定義はなく、不動産会社によって築何年までを築浅物件とするかは変わってきます。一般的に築5年以内と言われていますが、3年から5年とする不動産会社や、10年以内とする不動産会社もあり、幅が広いため、築浅物件とあっても築年数を確認した方がいいでしょう。
きれいである可能性が高い
新築賃貸とは違い部屋が使用されているものの、築年数が浅く新しいため、きれいな状態である可能性が高いです。室内だけでなく、建物全体の構造やデザインも現代的なものが多く、ライフスタイルに合った住環境を提供してくれるでしょう。
設備が比較的新しい
新築賃貸と同じく、築浅賃貸は設備が最新であることが多く、利便性や快適性が高いのも魅力の一つです。新しいセキュリティシステムやエコ機能を備えた物件が多く、生活の質を向上させる要素が豊富です。
新築賃貸より安い
築浅物件の大きなメリットは、賃料が新築賃貸よりも比較的安いことです。新築賃貸は賃料が高い値で設定されることが一般的ですが、築浅賃貸は賃料が少し抑えられることが多いため、経済的な負担を軽減しながらも新しい環境を手に入れることが可能です。
物件によって状態が違う
築年数が浅いからといって必ずしも全ての設備が新しいわけではなく、前の居住者がどのように使用していたかによって状態に違いがある場合もあります。また、物件によっては築年数が10年近く経っている物件もあるため、内見時には設備の状態をしっかり確認した方がいいでしょう。
また、築浅賃貸を検討する際には、内装や設備の状態だけでなく、周辺環境や交通アクセス、近隣施設などもチェックしておくことが大切です。築浅賃貸は新興住宅地に建てられることが多く、周辺のインフラが整備されている場合が多いです。しかし、逆に開発途上の地域であることもあり、生活の利便性に影響を与えるデメリットがあります。地域の発展状況を見極め、将来的な住みやすさを考慮することも重要です。
人気があり物件数が少ない
築浅賃貸は人気があるぶん、入居できる部屋が限られてしまうことがあります。条件によっては諦めざるを得ない可能性が高いかもしれません。
そのため、築浅賃貸を探す際には早めの行動が求められます。特に、人気のエリアや駅近の物件は競争が激しく、希望する条件を満たす物件を見つけるのは容易ではない場合があります。情報収集を怠らず、不動産会社を利用して最新の情報をキャッチすることが、理想の物件を見つける際のデメリットを減らす鍵となります。
内見が難しいことがある
物件によっては、住んでいる方がまだ退去しておらず内見できない場合があります。また、内見できたとしても退去前の方が使っている家具や家電が置いてあり、部屋の撮影ができないことや自身の生活イメージが阻害されてしまうことに注意する必要があります。
新築賃貸と築浅賃貸を比較して、それぞれのメリット・デメリットを見てきました。そのうえで、新築賃貸に住みたいけれど費用を抑えたいと考える人もいるのではないでしょうか？ここでは、新築賃貸でも費用を抑える方法について紹介していきたいと思います。物件によっては築浅賃貸よりも新築賃貸の方が安く借りられることがあります。
敷金・礼金が0円の物件
初期費用を考える上で欠かせないのが、敷金と礼金です。そもそも敷金・礼金とは一体何でしょうか？
敷金とは部屋を借りる際に担保として預ける保証金とされています。敷金は、万が一家賃を滞納してしまった場合や、退去の際に入居時と同じ状態に戻す、原状回復工事に必要な費用として使われます。敷金は退去の際に差額が返却されます。
礼金とは、部屋を貸してくれた大家さんに対し、お礼の気持ちを込めて渡すお金とされています。礼金は額にして一般的に家賃の1〜2ヶ月分と言われています。礼金は退去時には返却されません。
つまり、敷金や礼金が0円の物件にすることで初期費用を抑えることが可能になります。実際に、敷金・礼金を0円に設定している物件も多くあります。このような物件はゼロゼロ物件と呼ばれます。最近では、借り手側に有利な条件を提示するオーナーが増えてきており、敷金・礼金を含めた初期費用は減額傾向にあります。初期費用を節約したいと考えているなら、敷金・礼金について考えることで費用を節約できるかもしれません。
フリーレントサービス
フリーレントサービスとは、一定期間の家賃が無料になるサービスを指します。例えば、1ヶ月分のフリーレントサービスが付いている物件であれば、契約初月の家賃が無料となります。
このフリーレントサービスが利用できれば、引っ越しの準備のために、今まで住んでいた物件と新しく引っ越す物件で、二重に契約している期間の家賃を重複して払う必要がなくなります。その分初期費用を抑えることができます。フリーレント付きの物件は新築賃貸に多く見られ、大家側が早期に入居者を確保したいという意図があります。これを活用することで、初期の費用を大きく抑えることが可能です。
値引き交渉によって安くする
不動産会社やオーナーとの交渉も考慮に入れましょう。
値引き交渉をすることによって、新築賃貸でも初期費用を安くすることができます。また、繁忙期をずらすことによって値引き交渉が有利にできる可能性があります。契約時期やキャンペーンを利用することで、賃料や初期費用の割引を受けられるケースも少なくありません。
新築物件は入居者の早期確保を目的に、家賃交渉が可能な場合があります。貸主側は一つでも多くの部屋に入居者を入れたいからです。また、礼金だけでなく敷金や家賃の値下げを交渉してみるのも良いかもしれません。
条件を広げる
新築賃貸を選ぶ際のポイントとして、エリアや部屋、設備の条件を柔軟に考えることも重要です。人気の高い地域や最新の設備が整った物件は高額になりがちですが、少し条件を緩和することで、より手頃な新築賃貸を見つけることができるでしょう。
たとえば、駅から少し離れた場所や、最新設備が一部省かれている物件を選ぶと、家賃が抑えられる場合があります。今まで良い立地でしか考えていなかった場合はもう少し範囲を広げることで希望の物件が見つかる可能性が高まります。一般に家賃の設定は物件の新旧よりも立地の家賃相場によって決まると言われているからです。駅や買物施設から少し離れた場所で、条件に合う新築賃貸を見つけられる可能性があります。
部屋数を減らしてみることや、日当たりを我慢することも費用を抑えることに繋がります。部屋数や間取りを少し考え直してみることで、良い条件の新築賃貸が見つかるかもしれません。
今回は新築賃貸について家賃を中心に説明しました。新築賃貸のメリットは、新品できれいであること、設備が新しく安心であること、同じ物件でも好きな部屋が選べるということです。もし費用が気になる方は、築浅賃貸もおすすめです。築浅賃貸のメリットは、きれいである可能性が高いこと、設備が比較的新しいこと、新築より安いことです。
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